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| [仕 舞] |
| 能の中の一部分を、装束を付けず、囃子もなく、シテと地謡のみで短く演ずる形式 |
| 猩々 : [よも盡きじ] 絶対に尽きる事がない、永遠のこの世の幸せを願います。 |
| 芦刈 クセ : 「この道は盡きせめや」夫婦の道は尽きる事がないと喜びます。 |
| 歌占 キリ : 「神は上がらせ給いぬとて」 男覡に神気がつき、舞います。 |
| 「淡路島薪能」の行末、そして、伊弉諾神宮の崇敬者、ご来場の皆様の幸多き事を祈念し、 |
| 仕舞三番の奉納です。 |
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| [淡 路] |
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「国冨民も豊かに、萬歳を謳ふ松の声、千秋の秋津洲、治める国ぞ久しき」 |
| 天下泰平の世に、帝に仕える臣下が淡路の国の神代の古跡を見ようと、淡路に参ります、古跡を尋ね |
| ようと待っていると、老人が男を伴って、水口に五十串の幣帛を立てて神田を耕すので、声をかけま |
| す。 老人は、歌に「谷水を堰く水口に五十串立て、苗代小田の種蒔きにけり」とあると言い、この田 |
| は当社二の宮の御供田であると答えます。そして今言う二の宮とは、伊弉諾尊、伊弉册尊の二柱の社の御 |
| 殿なので、二つの宮居の事と教えます。又、「伊弉諾と書いては種蒔くと読み、伊弉册と書いては種を収 |
| む」との神の御誓いを示し、今目前の神田も種を蒔けば、やがて種を収める時が来るのであり、のどかな春 |
| に種を蒔けば、日本国中に生い茂り、稲穂が充分実り、秋には豊に収穫が出来る事になると、神の誓いを喜 |
| びます。 |
| なお、当社の神秘を尋ねると、天地開闢の昔、清く明らかなる天となり、重く濁れるは地となり、天の五行の |
| 神、陰陽に分れ、木火土の精は伊弉諾となり、金水の精は伊弉册となり、おのころ島より始めて大八 |
| 洲の国を作り、地神五大の御治世八十三万六千八百余年、以来神代そのままに伝わる国土であると語ります。 |
| 帝に仕える臣下がありがたい事と喜ぶと、老人は、夕日がかげってきたので、これから天浮橋の古を現しま |
| しょうと、「鳥羽玉の我が黒髪も乱れずに、結び定めよ小夜の手枕」の神歌を言い、淡路山を天浮橋として天 |
| を渡り消え失せます。 |
| 所の者に話を聞くと、老人と同じく物語り、神が仮に現れたものであろうと教えられます。 |
| 帝に仕える臣下はいよいよ信心し、奇特を待っていると、月の夜、空に神楽の声が聞こえ、伊弉諾の神が影 |
| 向されます。そして神舞を舞い、天浮橋よりふり下げた逆矛の雫が凝り固まって一つの島になってのが、淡路 |
| よ(あは、地よ)と言い、「国冨民も豊かに、萬歳を謳ふ松の声、千秋の秋津洲、治まる国ぞ久しき。」と寿ぎ、 |
| 舞い納めます。 |
| 神田に蒔かれた種が、毎年秋には豊かな穂になり収穫される事は、人々が豊かに生きていく、その恵みを |
| 表します。又、「伊弉諾と書いては種蒔く と読み、伊弉册と書いては種を収む」とある様に、夫婦円満、 |
| 子宝に恵まれる事をも表します。神代より長く続く人々の豊かさ、幸せ、が日本中、世界中に、広く、長く、普く |
| 享受させるように願わずにはおられません。 |
| 私自身、伊弉諾神宮に於いて、おりしも、薪能で夜に「淡路」の能をさせて頂く事は、日頃、能楽堂 |
| で演じさせて頂く時と全く違う気持ちでおります。薪能の場を通じて、その場に居られる方すべてに、神のお導 |
| きが御座います様にと願います。 |
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| [末広かり] |
| 果報者 (お金持ち)のご主人に 「末広かり」を求めて来る様に言われた太郎冠者は、都へ出かけます。 |
| 主人の言う「末広かり」は「扇」、太郎冠者の買い求めて来た「末広かり」は「傘」。案の定、太郎 |
| 冠者は主人にきつく叱られます。 |
| 主人の機嫌を直す為に、太郎冠者は一計を案じます。浮きに浮いて囃子物をすると、主人も囃子に浮か |
| れて、太郎冠者を許します。 |
| 楽しいという事は、腹を立てる事より幸せな事です。たのしく浮きに浮いて、第1回淡路島薪能をめで |
| たくおさめます。 |